導入
「気づいたらスマホを手に取っている」「SNSの通知が気になって仕方ない」「なぜかやめられない習慣がある」――そんな経験、ありませんか?現代社会に生きる私たちにとって、デジタルデバイスやサービスはもはや生活の一部。便利さを享受する一方で、漠然とした「何かにおかされている」ような不安を感じていました。そんなモヤモヤを抱えていた2020年6月、楽天ブックスで偶然見つけたのが、アダム・オルター氏の『僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた』でした。この本を読めば、きっと今の状況を打開できるかもしれない、そう直感して購入を決意。そして実際に読んでみて、私の日常の見方は大きく変わりました。
この商品について
今回ご紹介するのは、心理学の専門家であるアダム・オルター氏が著した『僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた』です。この書籍は、現代社会に蔓延するスマートフォン、SNS、ゲーム、ショッピングといった「行動依存」のメカニズムを深く掘り下げ、それらがいかに巧妙なビジネスとして私たちの生活に仕組まれているかを詳細に解説しています。私が楽天ブックスで1980円で購入したこの一冊は、単なる自己啓発本ではなく、学術的な知見に基づいた、現代社会の「当たり前」に疑問を投げかける衝撃的な内容となっています。
実際に使ってみた感想
楽天ブックスから届いた本は、予想以上に分厚く、少し専門的な印象を受けました。しかし、ページをめくり始めると、その堅牢な見た目とは裏腹に、驚くほど引き込まれる内容でした。アダム・オルター氏の文章は非常に論理的でありながら、身近な具体例が豊富に盛り込まれているため、専門知識がない私でもスラスラと読み進めることができました。
読み進める中で最も印象的だったのは、これまで漠然と感じていた「やめられない」という感覚が、いかに企業によって意図的にデザインされたものであるか、そのカラクリがはっきりと見えてきたことです。例えば、SNSの「いいね」やゲームの「レベルアップ」といった報酬が、人間の脳の報酬系にどのように作用し、行動を強化しているのか。その心理学的メカニズムが、まるでパズルのピースが埋まっていくように理解できました。
正直なところ、読む前は「自己責任の問題だろう」という意識も少なからずありましたが、読み終えてみると、私たちの意志力だけでは抗えないほどの強力な「仕掛け」がそこにあることを痛感しました。この本は、単に情報を提供するだけでなく、私の行動や意識そのものに大きな変化をもたらす、まさに「体験」でした。
良かったポイント3つ
ポイント1:現代社会の仕組みが腑に落ちる
スマホやSNS、ゲームなど、なぜ私たちはこれほどまでに夢中になり、やめられなくなるのか。その背後にある心理学的なメカニズムや、企業がどのようにユーザーの行動をデザインしているのかが、豊富な事例と共に具体的に解説されています。これまで漠然と感じていたモヤモヤが、明確な知識として言語化され、現代社会の「当たり前」の裏側を理解できたのは大きな収穫でした。
ポイント2:実用的な視点と対策のヒント
この本は、単に依存症の問題を指摘するだけでなく、私たち個人がどのように「行動依存」と向き合い、健全な関係を築いていくかについて、具体的な対策や考え方のヒントを与えてくれます。デジタルデトックスの方法や、企業が倫理的にサービスを設計することの重要性など、読者の行動変容を促す実用的な視点が含まれている点が非常に役立ちました。
ポイント3:読み物としての面白さと引き込まれるストーリーテリング
学術的な内容でありながら、アダム・オルター氏の語り口は非常に魅力的で、まるでミステリー小説を読んでいるかのように引き込まれます。登場する企業や個人のエピソードが豊富で、難しい理論も具体的なストーリーを通して理解できるよう工夫されています。知的好奇心を刺激され、ページをめくる手が止まらない、そんな読書体験でした。
注意点や改善してほしい点
正直なところ、この本の完成度は非常に高く、大きな不満点はありません。しかし、あえて挙げるとすれば、専門的な心理学用語や行動経済学の概念が随所に登場するため、普段あまり読書をしない方や、こういったジャンルに馴染みのない方にとっては、読み始めのハードルが少し高く感じるかもしれません。
また、現代社会の抱える根深い問題に切り込んでいるため、内容が時に重く、読む人によっては精神的なエネルギーを消耗する場面もあるかもしれません。特に、自分が深く依存していると感じている人にとっては、直視するのが辛い現実を突きつけられる可能性もあります。
どんな人におすすめか
- スマホやSNSの利用時間が多く、その影響が気になっている人におすすめ。
- なぜかやめられない習慣や行動に悩んでおり、その原因を知りたい人にぴったり。
- 現代社会の裏側や、ビジネスが私たちの心理に与える影響に興味がある人。
- 子どものデジタルデバイスとの付き合い方や、教育方針に迷いがある親御さん。
まとめ
『僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた』は、私の読書体験の中でも特に衝撃的で、その後の生活に大きな影響を与えた一冊です。この本を読むことで、私たちは単なる消費者ではなく、巧妙に仕組まれたシステムの「参加者」であることに気づかされます。そして、そのシステムの中でどのように自分の自由を守り、主体的に行動していくべきか、深く考えるきっかけを与えてくれます。現代社会を生きる上で、自分の行動や周囲の世界を見る目が大きく変わる、必読の一冊だと自信を持っておすすめできます。楽天で購入を検討している方は、ぜひチェックしてみてください!

